　昨年の新年には、総選挙における「沖縄の快挙」に「日本の希望」を見出した。それから一年、｢戦争法案｣に反対する国民的運動のなかで、「シールズ」や「ママの会」に見られるように、新しいタイプの社会運動の登場に、また新たな希望を抱くことができた。

　今年は参議院選挙を迎える。国民連合政府や野党連合が提唱され、具体的な取り組みも進行しつつある。「反ファッショ連合戦線」が、フランスなど外国の歴史物語としてではなく、日本の現実のなかで語られつつある。新たな「希望」である。

　だが同時に、そうした「光」とともに｢影｣もある。それは選挙のたびに憂慮の的となる「分厚い棄権者層」である。そこには自分たちの現状を打破し改変しようとする「心の余裕」をもちえない人びとがいる。これらの人びとと私たちとの通路を開くこと、この「覚悟」なしには、私たちの「希望」をかなえることも困難であろう。